傷だらけになった本 そっと一枚目のページを捲る
綴られる何気ない何もない毎日は きっと幸せなのだろう
何かが起きて 初めて実感できる
その日常に嫌気が差す瞬間が来る


静かに 紙は捲られる
見せ掛けの私は黙って下を見る
中の私が血を吐くほど叫んでも聞こえない叫び
鏡に映る私の陰り こんな私は見たくない


他人に流されて流されて 私は誰のために生きている
誰のためでもない 私だけの物語のはずなのに
狂いだしたのは何時だろう 私の中を抑えだしたのは何時だろう
誰のためでもない 私だけの物語のはずなのに


鏡は映し出す 私の気持ち
失いかけてた私が息を返す
私と私が重なったとき 単色だったそれは混ざり合い
この世に一つしかない「私色」ができる


私は私の手を掴む
ひとつの石は ふたつになって輝きだす
光の中で見た 見えない私
瞬きをすれば消えてしまった でも私の中にいる


他人に流されて流されて 私は誰のために生きている
誰のためでもない 私だけの物語のはずなのに
狂いだしたのは何時だろう 私の中を抑えだしたのは何時だろう
もう拒まない 私と貴女の物語


映し出しておくれ

私のすべて

映し出しておくれ

鏡よ鏡





送って下さるとアキラはもっと頑張ります